とはいえ、コロナウイルスで式典に参加する人を徹底的に絞り、わずか7人。奇跡的に火災の難を逃れたキリストの「茨の冠」の前で、パリ大司教は「命はまだここにある」と感動的な言葉を述べました。焼け跡が克明に残っている痛々しい大聖堂の中でのこの言葉は、テレビ中継を見ていた多くの人の心を打ったようです。
その後、防護服に身を包んだヴァイオリニストが奏でる音色が静かに流れ、同じように防護服の俳優の朗読と女優が歌うアヴェマリアの歌声が響き、キリストの受難と苦悩、それと同時にコロナウイルスの犠牲者、感染者への祈りを捧げた聖金曜日。シンプルで清らかな忘れがたい日でした。
2019年4月16日の火災で大きな被害を受けたノートル・ダム大聖堂。 コロナウイルスの影響を受け、修復工事は中止されています。 |
キリスト復活をお祝いする祭典は4月12日、日曜日。この日は聖母マリアさまが出現したピレネ―山脈近くのルールドで、5人の神父さまによる祈りが捧げられました。もちろん一般の人は参加禁止。この様子はすべてテレビで見ることができる配慮がなされました。
聖母マリアさまが出現した、ルールドの洞窟。 いつも世界中から巡礼者が集まり、 大勢の人でにぎわっている洞窟です。 |
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