2021年4月2日

フランス全土がロックダウン

 ついにフランス全土がロックダウンになりました。最初はパリを含む16の都市でのコロナ感染者が急増していたので、ロックダウンはそうした限られた都市だけでした。ところがコロナの猛威はおさまることを知らず、3月31日夕方、マクロン大統領が全土をロックダウンにするとテレビで声明を発表。約1か月間続きます。

全国の学校が閉まり、生活必需品以外の店舗も閉まる。6人以上の集まりも禁止。19時以降の夜間外出も禁止。住まいから10キロメートル以上離れることは、特別な事情がない限り禁止。

今後はワクチン接種を加速し 4月16日から60歳以上、5月5日から50歳以上、6月上旬からすべての年齢の希望者がワクチンを受けられるようにする。大多数の国民が願っている、レストランや文化施設などの再開は、5月に入って予定を立てていくことも明確にしました。

約20分の声明を、テレビカメラから目を離さず述べたのは、説得力があったと思います。街の声はもちろん不満もありましたが、今の状態を続けていくわけにはいかないから、不便を我慢する他ない、約一ヵ月後を期待するとわりと理解を示しています。

「一致団結しよう」と、こぶしを握りながら語る若いマクロン大統領。彼の言葉にも、語りかけ方にも、誠意が感じられました。暗いトンネルの先に明るい出口がありそうな、希望を持てるような声明でした。

「団結しよう」という力強い言葉を耳にするたびに、
ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」の絵が思い出されます。


こうした厳しい状況にあるフランスでは、テレビのニュースの3分の1、日によっては半分、大統領の声明があった日は100パーセントがコロナに関することです。