2022年5月12日

個性的なドアたち

パリの建物に、高さや色の制限があるのはよく知られている。19世紀末のナポレオン3世時代にパリ大改造が行われ、ファサードを統一した見た目に美しい建物が建築され、そのエントランスのドアも、クラシックで重厚でした。あれから150年以上経っているものの、美観は保たれている。

ナポレオン3世時代の典型的なドア。

でも、この頃は、かなりカラフルで個性的なドアをよく見かける。しかも、そうしたドアが石灰岩で造った建造物と見事に調和している、と思うのは、もしかしたらパリという名称が左右しているのかもしれない。パリはセンスのいい街という定評が昔からあるから、びっくりするような新しい試みも、
「さすがパリだけあって、斬新」
とか
「パリジャンは、未来の先取りをする感性の持ち主」
などと褒められる。

歴史を重んじながらも、徐々に新時代にふさわしい変化を遂げているパリ。最近目についた、独創的なエントランスドアをいくつかご紹介。

ブドウの飾りがシックでおしゃれなバーのドア。

住居のエントランスドア。
まるで、美術館の入り口かと思うような高尚な趣。
この中にアパルトマンがあるとは、ちょっと信じがたい。

宝石を散りばめたような輝きを放つドア。
フォルムも大きさも統一されていないのは、
さすが自由を尊ぶフランス。動きが感じられて楽しい。


シンメトリックな装飾が高貴。
落ち着いたブルーとゴールドが相まって、かもし出す気品。
ヨーロッパの大都市ならではの風格がある。