2022年5月9日

戦勝記念日のパリ

ヨーロッパで 第二次世界大戦が終わったのは1945年5月8日。フランスではこの日を「戦勝記念日」と呼び、1953年から重要な記念日になっています。

この日、フランス国旗がシャンゼリゼを華やかに飾り、大統領が凱旋門の下にある無名戦士の墓に炎を灯し、国歌演奏があるのは毎年繰り返されていること。そのテレビ中継を私がみるのも、例年通り。

コンコルド広場から凱旋門まで、フランス国旗が飾られひときわ華やか。


マクロン大統領が捧げた立派な花束で、
ひと目をひく3mを超えるシャルル・ド・ゴールの銅像。
ド・ゴール率いる「自由フランス」のシンボル、
ロレーヌ十字形の花束です。


午前中のセレモニーが終ったあと、さっそくシャンゼリゼに行くと、両サイドに三色旗がひるがえっていて、この上なくキレイ。中程のグランパレ近くでは、午前中にマクロン大統領が花束を捧げた第二次世界大戦の英雄シャルル・ド・ゴールの銅像が、ひときわ立派に見える。そこから遠くないセーヌ川近くには、当時のイギリス首相ウィンストン・チャーチルの銅像がある。

この二人がいなかったら、フランスの運命は異なっていたに違いないと思いながら、ド・ゴールの顔を見る。当時、ほとんど無名で
「シャルル・ド・ゴール?」
「誰、それ?」
という程度の若いド・ゴールに、1940年6月18日、BBCラジオを通して、ナチス=ドイツに占領されたフランスにレジスタンスを呼びかけるのを許可したのは、チャーチルだった。ド・ゴールは42歳、チャーチルは65歳だった。その後、激しいレジスタンス運動がフランス各地で展開され、同時に連合軍の大々的援助があり、フランスは自由を取り戻し、勝利の終戦を迎えたのです。

セレモニーが終り、
大きなフランス国旗が飾られた凱旋門に近づく人で大賑わい。

記念撮影する人が交代でポーズ。
私も張り切って笑顔でパチリ。


「戦勝記念日」の5月8日は、シャンゼリゼだけでなく、すべての官庁関係の建物に国旗がひるがえり、一段と美しくなるパリ。この戦いでフランスのために戦い、命を失った人々の記念碑もいたる所にあり、そこにも小さいながら花束が捧げられる。それを目にするたびに、戦勝国の終戦記念日とは、こういうのものかと、しみじみ思う。

この日、パリの至る所にある記念碑に花束が捧げられます。
記念碑にはこの場でフランスのために戦い、
命を落とした人の名と命日が書かれています。