待ちに待ったカンヌ国際映画祭が5月17日に開幕。
2022年のカンヌ国際映画祭の オフィシャル・ポスター。 |
各映画が競い合う「パルム・ドール」 |
会場にはソワレドレスとタキシードに身を包んだ、俳優や監督など映画関係の人が集まり、コロナ以前と同じ華やかなオープニングセレモニー。それをテレビでみていたら、突然、ウクライナのゼレンスキー大統領の顔が、舞台上の大きなスクリーンに現われてびっくり。
厳しい表情で大統領は呼びかけます。「戦争に直面している今、映画がサイレント(沈黙)ではないことを証明する新しいチャップリンが必要なのだ」
予定していない事だったので、会場には驚きが広がりましたが、それは一瞬で、すぐに割れるような拍手が舞い上がり、長い間続いたのです。
ゼレンスキー大統領はチャップリンが監督、主演、制作した、ヒトラーを痛烈に非難する「独裁者」を言及したのです。無声映画が続いていた当時、本格的トーキーの作品として制作したのが「独裁者」。沈黙していることを止めて声をあげたのです。
バルーンの地球儀で遊ぶチャプリンス扮する独裁者。 |
大統領は続けます。
「我々はこれからも戦う。他に選択の余地がないのだから。我々は勝利を勝ち取らなければならない」
映画界がウクライナの現在の状況に沈黙しないよう呼びかけ、誰もが悲惨な戦いに心を痛めた瞬間でした。
その後は通常通り開会宣言があり、75回目のカンヌ国際映画祭が始まり、28日まで続きます。楽しみなのは、毎日映画祭の様子をテレビでみれること。しかもフランス公共テレビの夜8時のニュースで。この期間中にカンヌに来るジャーナリストは約4000人。まさに、国を挙げての大イヴェントです。
世界中から来るスターを見ようと、たくさんの人が集まり、 独特な雰囲気がある映画祭。 幸運なことに私も数回招待状を受け取り、 歓声に包まれながらレッドカーペットをのぼりました。 貴重な体験でした。 |
レッドカーペットの両サイドで写真を撮る際は、カメラマンもタキシード。 400~500人に許可書がでる狭き門。 写真はフォトコールでの撮影なので、リラックスした服装。 |
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