自由フランス獲得のために犠牲になった人の名は、学校や道路、広場、メトロにつけられたり、命を落とした激戦地には記念碑が作られています。そうした場にも終戦記念日にはきれいなブーケが捧げられます。
この日シャンゼリゼでは、フランソワ・オランド大統領が無名戦士の墓である凱旋門に献花。今年は70周年記念とあって、テレビも朝から3時間近くにわたる実況中継と解説が続きました。すべての官庁関係の建造物に、そしてシャンゼリゼに、清々しい三色旗がひるがえり愛国心が急に高まる日です。
フランス人は言います。国旗を見たり国歌の演奏を聴くと、無性に国が立派に思えて何かしたい気になる。
確かに国旗や国歌は心を動かします。
フランスの国歌は革命のときに作られたもので、「祖国の子供たちよ」と呼びかけ「市民たちよ武器を持て」と勇ましい歌詞。国旗も革命のときにパリ市の色の赤と青の間に王家の白を入れて、今後は、皆、平等を表す三色旗となった国。さすが共和国らしい。三色旗は色は異なりますが、他の国にも大きな影響を与えています。
ジャンヌ・ダルクの凛々しい像。 フランスを救った少女の 愛国心が称えられる日でもあります。 |
5月8日はまた、ジャンヌ・ダルクがオルレアンをイギリス支配から解放した日でもある。ということで、彼女の像にも国旗が捧げられます。たくさんの花束、ひるがえる国旗。この日は異なった感動を呼ぶ稀有な日です。