2015年9月30日

「パリコレ」の季節で華やぐパリ

セレクトショップのコレットは
ご覧の通りの大人気。

正式には9月29日に始まり10月7日に終わるプレタポルテのパリコレ。

でもその数日前からジャーナリストやモデル、バイヤー、顧客が集まり、活気と華やぎがあふれるパリ。

このシーズンに日本からたくさんの友人が来て、あちらこちらで「あ~ら、久しぶり。元気?」と挨拶に忙しい。まるで同窓会気分。

思いっきり派手なアクセサリー店。
私のお気に入りブティック。


お食事のお誘いもいっぱいあって、
しかも夜ばかりだから、量に気をつけないとたちまち体重が増える。しかも、どなたもフレンチ希望だから、何倍も神経をつかう。

でも幸いなことに、評判なのは日本人がシェフのレストラン。軽くて、美味しくて、サーヴィスもいい。
店内も清潔で気持ちいい。
こっれなら毎晩でも大丈夫。

もちろん今日もお出かけです。

2015年9月29日

シスレー化粧品 ドルナノ伯爵の思い出


ナポレオンの心を捉えた
マリー・ワレフスカ
数年前に社長の座を息子フィリップに譲り、静養していたシスレー化粧品会長、ポーランド出身のドルナノ伯爵が89歳の生涯を閉じられました。
ナポレオンに忠実だった
ドルナノ伯爵。

ドルナノ伯爵と知り合ったのは、彼の先祖マリー・ワレフスカがご縁でした。ナポレオンがポーランドに進出し、その地で出会った美貌と知性が輝くばかりの女性に一目ぼれ。その人がマリー・ワレフスカです。

マリーはナポレオンに男の子を授けますが、ナポレオンは皇帝の座にふさわしい妃を迎える必要性から、彼女から離れ、最初の妃ジョゼフィーヌとも離婚し、ハプスブルク家大皇女を二番目の妃として迎え、マリーは失意のどん底に落とされます。それをじっと見つめていたのがドルナノ伯爵元帥。彼はナポレオンと同じ時期にマリーに心を寄せ、その後ずっと彼女の幸せを静かに願っていたのです。ところが彼女はナポレオンから別離を言い渡される。

その時ドルナノはマリーに心の内を明かし、二人は結婚。男の子が生まれます。その子孫がシスレー化粧品のドルナノ伯爵。長身で、端正な顔。いかにも高位の貴族らしい気品ある振る舞い。パリ市内の広大な住まいに数回ご招待いただき、マリー・ワレフスカの話を
何度もうかがいました。彼女の心臓が安置されているお墓の鍵まで貸してくださり、心行くまでゆっくりとご覧になったらいい、とまで信用して下さった伯爵。本(ナポレオンが選んだ3人の女)が完成したときには、とても喜んでくださった、心やさしく寛大な人柄。いろいろとありがとうございました。
ドルナノ伯爵邸での
パーティーの日に。
左がドルナノ伯爵。
私にとってポーランドはマリー・ワレフスカの国であり、ドルナノ伯爵の祖国。チャーミングな夫人の先祖はポーランド王妃という、お似合いのご夫妻でした。

ドルナノ家はコスメティックの大御所で、ご両親はランコムの創立者。夫妻の間にふたりの息子さんが生まれ、成長したときには親から独立し、オルラーヌを創立。
その後、ご長男が政界に入り大臣を務め、弟がシスレーを世界規模の高級化粧品会社に育てた家系。今後は若い社長の下で、家族が今まで通り団結して企業経営を行なっていくそうです。

安らかな眠りをお祈りいたします。

2015年9月28日

パリ中心が車禁止の日

自転車が大活躍。
ン?
遠くに見えるのは?

9月27日日曜日。
快晴のパリの空に下、11時から18時までパリ中心の区は車禁止。

自転車、スケートボード、あるいは徒歩で車道を歩け、快適そのもの。

リヴォリ通りを歩いていたら、ウィンドサーフィンのような帆が見える。
しかもスイスイと気持ち良さそうに進んでいる。
はっきり見えてきました。
ナンて呼ぶのか分からないけれど、
気持ち良さそう。


この新兵器をナンと呼ぶのか知らないけれど、リゾートで使うものらしいことは私にもわかる。

それを街中でなんて、パリの人って本当に面白いアイディアを持っている。
人生を思いっきり楽しんでいるのですネ。

澄んだ空気が美味しかったこと。
毎週日曜日はこのようにして欲しい。
みんなとっても幸せそうな良き日でした。

快適なパリ。車なしは市長の夢とか。
大賛成。

2015年9月27日

パリの犬たち 41

ママンじゃなくちゃイヤ。

スーパーの入り口でショッピングに夢中のママンを待っていると、
たくさんの人がボクに誘惑の声をかける。
だけどボクは、ボクのママンじゃなきゃイヤなのだ。
だって知ってる?
ボクのママンはアクセサリーのブテイックを持っていて、
それはステキなんだもん。
早く戻ってきてね、ボクとってもさみしい。

2015年9月26日

もうすっかり秋

青空とマロニエの紅葉。
よく似合う。

パリはすでに枯れ葉の季節。
そう、秋なのです。

マロニエの葉があちらこちらに舞い降りて、
季節が変わったことを教えてくれます。
そういえば、焼き栗を見かけるのも今頃から。

やはり秋はいい。落ち着いた雰囲気がいい。
焼き栗は食べないけれど、お散歩するだけで充分秋を味わえる。

それにしても立派なマロニエ。

2015年9月25日

ルノートル&エルメス クリスマスケーキ

2015年のクリスマスケーキの
説明をするエルメスのパスカル(右)と
ルノートルのギィ。

スイーツの老舗のルノートルは、毎年趣向を凝らしたクリスマスケーキを作成。
何と今年はエルメスの「プティ・アッシュ」とのコラボレーション。

プティ・アッシュというのは、エルメスのステキなアイディアから生まれたもので、バッグなどを製作して残った素材を生かして、若手のデザイナーやアーティストからアイディアを募り、商品化し、販売する製品。

大盛況の7区の開場。


独創的で、しかも低価格。私もネックレスを買ったことがあるけれど、オリジナリティがありお気に入り。
280ユーロくらいだったと思う。

今回のルノートルはプティ・アッシュとのコラボレーションとのことで、もちろんそのネックレスをしていきましたよ。
一体どのようなクリスマスケーキが見れるか、数日前からワクワク度満開。

プティ・アッシュのネックレスが
見えないけれど、
それはどうでもいい。
エルメスのバッグ、メゾンのロゴの馬、カラフルなレザー、クリスタルのグラス、糸にいたるまで、すべてのオブジェがスイーツで出来ている。それらが台の上でアーティスティックなフォルムを描いている、オリジナリティ満点のクリスマスケーキ。

ディテールを見ると、気が遠くなるほど精巧で、そのまま飾っておきたいほど。このような遊び心を入れた楽しい創作が、さらなるアート性を育てるのでしょうネ。

前菜、お肉のメインを2度もいただいて、デザートはもちろんそのコラボレーションが生んだケーキ。コーヒーを飲んでおみやげをいただいて、幸せに包まれた秋の日。

お馬さんもケーキの下のエルメスのスカーフも
全部スイーツ。贅沢をさせていただきました。

2015年9月24日

ヴィジェ=ルブラン展覧会

絶頂期のマリー・アントワネット


マリー・アントワネットのお気に入りの女流画家、
エリザベット=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン展がグラン・パレで9月23日から開催。

画家を父として生まれた彼女は幼い頃から絵筆を持ち、15歳ですでに肖像画のオーダーがあったというからすごい才能。

ネオクラシックの優しさと気品がほとばしるヴィジェ=ルブランの絵は、王侯貴族にぴったり。

マリー・アントワネットの宿敵
マダム・デュバリー。1781年作
マリー・アントワネットは数多くの肖像画を依頼。今でもヴェルサイユ宮殿やプティ・トリアノンを、華やかに飾っています。

革命のときには、アーティスト特有の感性で危険をいち早く察知。全ての財産をさっさと捨てて、娘と連れ立って国外逃亡したヴィジェ=ルブラン。
それが、暴徒たちがヴェルサイユ宮殿に押し入り、国王一家をパリに連行した10月6日だったのだから、その機敏な決断と行動には驚きさえ覚える。

王妃お抱えの画家であり、多くの貴族の肖像画も手がけていた彼女であるから、国内に残っていたら逮捕、処刑になっていたはず。

ロシアに亡命中に
エカテリーナ2世に依頼されて描いた
女帝の孫のふたりの大皇女。1796年作
鋭い勘を働かせ、賢明に行動し命拾いしたヴィジェ=ルブランは、エカテリーナ二世が治めるロシアをはじめとする君主国でもてはやされ、革命後フランスに戻り、87歳で生涯を閉じます。

ルイ16世の宮廷で活躍し、革命を生き延び、ヨーロッパ諸国で人気をはくし、ナポレオンの時代にジョゼフィーヌからも好意的に迎えられた彼女の人生は、波乱に富んだものだった。

王妃と同年の美しく才能ある画家ヴィジェ=ルブランは、男性が大多数の画家の世界で成功した稀有な女性。

もっと詳しいことを知りたい人は、私の著書「ルーヴル美術館 女たちの肖像、描かれなかったドラマ」
をぜひ読んでくださいね。

革命を逃れて旅する自画像。
1789-1790年作

今回グランパレで観賞できるのは、エルミタージュやメトロポリタンなどから借用した作品も含め約150点。

この規模の回顧展はフランス初。今まで知らなかった貴重な作品が多数あり、学ぶことが多い展覧会です。
マリー・アントワネットの肖像画も多いし、彼女の王女、王子の愛らしい肖像画もある。自画像が結構たくさんあり、この稀有な人生を歩んだ才能ある女流画家が、どのような女性だったか分かるのも興味深い。

グラン・パレ
2016年1月11日まで。

2015年9月23日

パリの犬たち 40

ステキな人探し
「ネェ、そっちにイケメン見える?「あんまり・・・・」
「あッ! あの人どう?」「ウン、悪くないネ」
「お散歩に誘う?」「いいね」
といっている間に遠くに行ってしまった。
「世の中なかなか思い通りにいかないね
「次の機会を待とうネ」

2015年9月22日

敬老の日にお花を

9月21日は日本では敬老の日なのですネ。
このような祭日があるのは日本の誇り。しかも第3月曜日にして土、日、月の3連休にしたのはすばらしい。
遠方に暮らしているお年寄りをゆっくりと訪問できるし、一緒に旅行も出来る。

我が家の小さなベランダに、桜のような色のゼラニュームが咲いているのでお祝いの印にお贈りします。

2015年9月21日

宮殿のようなフランス銀行

眩いばかりのバロック様式の
黄金の回廊

1800年、ナポレオンが皇帝になる前の第一執政の時代に、フランスの貨幣統一を目的として設立したフランス銀行。1803年には発券銀行となったその建物がすごい。

もちろん近代的で事務的な部屋の方が多いけれど、もともと貴族の館だった時代の装飾もそのまま残しているのが、フランスの素晴らしい面。

まだまだ見知らぬことが多いと
実感した日でした。
何が何でも見学したかったフランス銀行のハイライトはバロック様式の「黄金の回廊」。
まるでヴェルサイユ宮殿にいるような天井画、壁を飾る絵画、金箔を施した彫刻、色あざやかな椅子、ソファ、大きな鏡。窓からはきれいなフランス庭園が見える。

これほど贅沢な館に暮していたのは、ルイ14世とあの悪名高い愛妾、モンテスパン侯爵夫人の間に生まれた7番目の子供、トゥールーズ公。彼は有能な軍人で功績をなしている。

偉大な国王の非摘出子の館が、いかに豪華だったかよくわかりました。どの国王も愛妾との間にもたくさんの子供たちを持ったのだから、それぞれの館の歴史を辿るのも面白い。

限りなく豪華です。

2015年9月20日

この長~い行列は?

珍しいシャンゼリゼの行列。
そろそろ紅葉が始まって肌寒さを感じる日に、たくさんの人が長い長~い行列。しかも、花のシャンゼリゼでの出来事。

実は、今週末は文化遺産の日。この時期のみに公開される、エリゼ宮殿を見学する人の列なのです。待ち時間が何時間あろうとも、じっと我慢。ルイ15世の時代から、歴史上重要な人が足跡を残してきた建造物であるからには、やはり、一度は見たい大統領官邸。フランスの本物のアール・ド・ヴィーヴルが生きている、夢のような世界を堪能できます。

2015年9月19日

ナポレオン、モスクワからの帰還途中で命を落とした兵士たちの遺骨発見。


モスクワ遠征に大敗し、
厳しい寒さの中フランスに戻るナポレオンと兵士たち。

無謀なモスクワ遠征に大敗し、冬の身を切るような寒さの中、祖国に戻る途中で悲惨な最期を遂げたナポレオン大軍団の兵士たち。

そうした兵士たちの遺骨が、ドイツのフランクフルトで見つかったと発表。工事中に見つけた遺骨は200体。衣類のボタンから判明したもので、1813年に埋葬されたと推測されています。

屈辱的敗北の後、寒さ、空腹、疫病、疲労と戦いながら、ひたすら故郷を目指し、それが叶う前に消えていった兵士たち。21世紀にこのような形で発見されると、歴史が身近に感じられ、感慨もひときわです。

2015年9月18日

高田賢三さん、パリ在住50周年記念パーティー

プレカトランの豪華なライトアップ。

賢三さんがパリに暮すようになって、今年で50年。
つまり半世紀。こういう表現をすると何だかすごいことのように思える。
実際にすごいことです。

デザイナーとして最初に彼の才能を認めたのはパリ。
最初のブティックをオープンしたのも、
ショーを開催したのもパリ。
それ以降の驚くべき飛躍を遂げたのもパリ。









最初は和服、その後ダークスーツに
着替えた賢三さん。さすが。
見知らぬ遠い国の青年が、ケンゾーとして世界に名を轟かせることになったのは、パリのファッションジャーナリストたちの絶大な支援があり、彼がクリエイトする気軽なおしゃれを楽しめる服と、パリジェンヌの美意識がぴったり一致したから。

賢三さんが提唱する、みんなのためのカジュアルな服装は、プレタポルテに大きな影響を与え、服に関する観念を変えた。そうしたすべての発信地はパリだった。

だから、50周年記念パーティーのテーマは「ありがとう、パリ」。
招待客は500人。ドレスコードは「カジュアルシック」。会場はブーローニュの森の中のプレカトラン。この日のために、私は夏前から準備に入り、黒のラメが入ったミニドレスと、お祝いだから華やぎを出すためにイミテーションのティアラを買う。
デザイナーのシャンタル・トマスとカステルバジャックに
囲まれうれしそうな賢三さん。
残念ながらご縁があるカルティエのではない・・・
思いっきり食べたり踊れるように、パーティーバッグも斜めに掛けられるのにしたし、靴も長時間はいても疲れないのを選ぶ。

ルノートルとTOYOの種類豊富なお料理あり、DJあり、華やかなライトアップあり、フレンチカンカンあり・・・
おしゃべりと踊りに夢中になって家に戻ったのは朝2時半。
たくさんの人に囲まれた賢三さんはずっと大きな笑顔。一生の思い出になるソワレ。
「パリ在住50年おめでとう」
「ありがとう、賢三さん」
左かブリュノー・フリゾニ、私、田根剛さん、エルヴェ・ヴァンデルストラッテン。

2015年9月17日

ファッショナブルな新ホテル

どれもこれもスタイリッシュ。

リニューアルしたホテル・ソフィテル・パリ・ル・フォブール。もちろん5つ星。
特にファッション関係の人の好み。行ってみれば一目瞭然。モードのエスプリが隅々まで生きているのです。


拒否しがたいスイーツばかり。



ホテル内にはヤニック・アレノのレストランもある。そこでのうっとりするほどキレイなスイートの試食に、ナンとご招待を。雨が結構強く降っているにもかかわらず、もちろんお出かけ。

3つ星レストラン「ルドワイヤン」も買収して、ますます人気のヤニック・アレノだけあって、味も姿も歓声をあげるほどパリ的。
彼のスイーツをあれこれいただけるなんて、幸せすぎる。最近ダイエットを心がけているけれど、
今日はパス。当然です。

2015年9月16日

ラ・ドームでアペリティフ


テラスでアペリティフ
とってもいい雰囲気。
モンパルナスのレストラン、ラ・ドームはほんとうに久しぶり。
でも、ちっとも変わっていない。それがいい。
何だか、何年も会わなかった旧友に再会したみたい。

20世紀初頭に多くの文芸人が愛用していた装飾が残っていて、雰囲気はいいし、サーヴィスもいき届いている。

今日は近くのレストランでお食事なので、アペリティフのみ。
ガラス張りのテラスでキールを飲みながら、通りを行く人々を眺める。こういう時間を持つのもたまにはいい。グラス一杯のキールにオリーヴがたくさんついて、しかも丁寧なサーヴィスで5.50ユーロ。夕方だからステキなキャンドルまで飾ってくれて・・・感激。また行きたいな。

2015年9月15日

パリの犬たち 39

ワタシの名誉のためにひと言。
これはね、ワタシが粗相したんじゃないのよ。
ギャルソンがお水をこぼしたの。
でも、みんなワタシの仕業かと思っているみたい。
気になるわ。はやく消えてほしいワン。

2015年9月14日

秋の空の下 ブラジルのお祭り

軽快な音楽、楽しげに踊る人々。

びっくりしました。
何しろ遠くから楽しげな音楽が聞こえるし、軽快な歌声も聞こえる。

それにつれられて向っていくと、色鮮やかな服装の健康そうな肌の人々が、太鼓を打ち鳴らしたり、その他の楽器を奏でながら大行進。その後では音楽に体を任せながら、うれしくて仕方ないといった表情でたくさんの人が踊っている。


ブラジルの文化とアートの祭典で、
今年14回目だそう。
毎年9月に行ない、パリ市も大歓迎とのこと。
ブラジルの明るい太陽とそこに住む国民の、
人生をエンジョイするいい気をいただき、私も元気いっぱい。

いろいろあるパリの秋。
人生を楽しむ精神があふれていて
見ているだけで幸せ。活気がわきます。

2015年9月13日

メディチ家の肖像画展


ヴェルニサージュの
招待状にすでに、
典雅な香りが漂っています。

イタリアの大富豪メディチ家から、カトリー・ド・メディシスとマリー・ド・メディシスのふたりの王妃となった女性を迎えたフランス。そういう意味でも強い絆がある名門なので、ジャックマール=アンドレ美術館の展覧会「フィレンツェ、メディチ家宮廷の肖像画」は大変興味を持たれています。

メディチ家は政治力、財力を持ち、文芸を愛しメセナ活動を行い、フィレンツェに華麗な花を咲かせた家柄。

16世紀、メディチ家が威勢をふるっていた時代には、ポートレートが盛んに描かれていたそうで、その当時の作品を集めての特別展。

気品あふれる静かな表情の顔、気が遠くなるほどきめ細やかに描かれた衣類、ジュエリー、家具。作品に取り囲まれていると、フィレンツェの上品な世界の中にいるよう。パリにいながらメディチ家を取り巻く高尚な文化を味わえます。

2016年1月25日まで開催。

2015年9月12日

ショーメの「つかの間のミュージアム」

特別展会場は
ミステリアスな雰囲気。

1780年に創業し、皇帝ナポレオンからご用達の栄誉を授けれられた高級宝飾店ショーメが、その輝かしい歴史の一部を6ヶ月間ブティック内で開催。(一般公開はされておらず、関係者のみ)

6ヶ月ごとにテーマを決めて、
メゾンのアーカイヴの奥に保存されているジュエリーやデッサンを展示し、ショーメの奥深さを知っていただこうというのがターゲット。

ジュエリーが放つオーラに
幸せ度、満点。

今回のテーマは「自然」。19世紀の作品が主体となっていて、草花や昆虫が貴石で表現され、デリケートな感性と緻密なテクニックを目の前に見れるのは感動です。

通常、目にすることが出来ないジュエリーとデッサンばかりで、そのために、さらなる感激を覚えます。

デッサンはどれも目眩を覚えるほどきめ細やか。そのデッサンに従って職人が手作業で仕上げるジュエリー。歴史の香りが放たれているようで、19世紀の典雅な時代をたっぷり味わった感じ。

すてきなオーラに包まれた幸せなひとときでした。
皇后ジョゼフィーヌが好きな
麦の穂が風になびくモチーフのティアラ。1811年頃作。

2015年9月11日

ワインは王様


9月はワインの季節。
パリの街には趣向を凝らしたウィンドーがたくさん。

スーパーでもワインコーナーにレッドカーペットがしかれ、特別扱い。高級感があふれていて、
そうなると、どうしてものぞいてみたくなる。

そこで見るワインの種類の多いこと。改めてフランスがワイン王国として世界に名を轟かせていることを実感。

紀元前にフェニキア人が南仏の港マルセイユにもたらしたと言われているワインは、フランスの石灰質の土壌が
ワインが主役
葡萄栽培に適しているということで、あっという間にワイン作りが国中に広がったフランス。

適度に飲むのは健康にいいとの定評があるから、ワインはみんなに好かれている。
ところが、飲めない人もいるのはちょっと以外。
それに、ランチではほとんどの人が飲まない。
午後のお仕事にひびくからでしょう。

その分、夜は楽しげにグラスを傾ける。
関心なのは、酔わないこと。
それがとてもスマート。
ワイン生産高世界一を誇る国民が示す、
見本的ないい姿です。

2015年9月10日

エリザベス女王 即位最長記録


9月9日17時30分。エリザベス女王の在位がイギリス王室最長記録となられたそうです。89歳の高齢にもかかわらずお元気な女王は、イギリスだけでなく世界中に幸せを届けているように思えます。

27歳で即位し、63年を超える在位の間に首相交代が何度もなされ、現在のキャメロン首相で何と13人にも及ぶそう。いかに在位が長いかよくわかります。保守党がほとんどだけど、労働党が政権を握ったことも5回もある。いかなる時世にも女王の人気が衰えることがなかったようで、すばらしい。

それにしても、どのような健康管理をなさっているのか知りたい。ハツラツとしたお顔、
しっかりした足取り、歯切れのいい演説、フランス語も流暢。メディアを通して女王を拝見しているだけで、元気が伝わってきます。

ロンドンに暮すフランス人は40万人(テレビのニュースによる)。女王のオーラに魅了されているからかもしれない。明るい未来がイギリスにあるように思えるのも不思議ではない。

2015年9月9日

ヴァカンスあけの再会ディナー


長い長いヴァカンスが終わり、9月になってやっと再起動。賢三さんとのディナーは、もちろんTOYO。パリで一番好きなレストラン。おいしいお料理とワインをたっぷり。

いつもの通りカウンター席で、ヴァカンスの思い出や芥川賞などの話題に花を咲かせていたら、カリスマ的ヘアデザイナー、マサトさんがいらして楽しさ倍増。みんな日焼けして健康そう。

9月はイヴェントが多い季節。じゃ、またネと、一週間後の再会を約束。同じ人と会う機会が多いから、お洋服を買わなければ。いろいろと忙しく楽しい秋。

2015年9月8日

キオスクが減るかも

街の人気者のキオスク
生活の一部になっているし、街並みに欠かせない存在のキオスク。
なのに、最近は閉まるのがあるらしい。

それというのもインターネットの普及のためで、新聞や雑誌を買う人が減ってきたからだそう。
確かにインターネットで何でも無料で見れる時代ですものネ。
文明器具に弱いこの私でさえもそうなのだから、世の中変わったのです。

パリのキオスクは150年以上の歴史があり、パリ市長舎発表によると376もある。
早朝や夜にキオスクの明かりが見えるとほっとし、もう完全にパリの風景に溶け込んでいる。

読み物だけでなく、傘、絵葉書、地図なども売っていてツーリストにも愛用されているし、道を聞くことも出来てとても便利。販売員との挨拶やおしゃべりを楽しむ人も結構いる。さすがに観光客が多い地域は健在のようだけど、ぜひこのまま残って欲しい。

2015年9月6日

人気の洗顔液

スーパーでも
薬局でも売っています。

ご存知のようにフランスの水道水は硬水。
だから石鹸もよく泡立たない。
洗顔に苦労しますが、さすが、女性を美しくするための研究が盛んな国。
とってもいい製品があるのです。

もう15年以上使っている製品が、これ。
コットンに含ませて、毎朝軽く拭くだけ。
汚れがバッチリ取れ、しかも肌をいためないでしっとり感がある。
もちろん夜のお化粧落としもこれだけ。

数人の日本の友人に教えたら、極上の評価。
日本に行くときのお土産は、以後、いつもこの製品。

2015年9月5日

パリの犬たち 38

生きのびるのは大変だ。
この巨大な脚が行き交う中を、
踏みつぶされないように細心の注意を払って歩かなければならない。
「ああ、犬も楽じゃないワン
「そうだワン

2015年9月4日

死海 瀕死の状態

死海の泥を手にして、これで美しくなれるとご機嫌だったのに
今後はどうなるのでしょう。
ヨルダンとイスラエルの間にある死海の水が減っていて、このままだと、そのうち消えうせてしまうそう。昨日、テレビの報道で見ていたら、ほんとうに水が少なくなっていてびっくり。

私が死海に行ったのは数年前で、塩分が多いので体が自然に浮くということでおおにぎわいだった。それに、死海の泥はミネラルが豊富で、美肌を作るし健康にもいいそうで、ヨーロッパでは昔からタラソでも使用。

フランスはヨーロッパで一番タラソが多い国。今後どうなるのかしらネ。
紅海から水を送り込むプロジェクトが進んでいるようだけど、
同じような効果があるのかしら。
科学がまったく分からない私はすごく心配。

2015年9月3日

かわいそうな芸術橋(ポンデザール)

赤のグラフィックデザインを描いた
パネルに守られる芸術橋。

恋人たちが愛を誓って南京錠を橋の欄干につけ、その鍵をセーヌ川に投げ捨て、愛が永遠に続くようにと願うのが始まったのは2008年頃。
そのほとんどが、パリに来た記念にというツーリスト。

最初の犠牲の橋が芸術橋。
それがどんどん広がって、あちこちの橋に南京錠のオンパレード。

芸術橋の反対側は青いパネル。
その手前の木の歩道の欄干が新たな犠牲者。
赤と青はパリ市の色なのです。
芸術橋の南京錠は、
そのあまりにも多い数に橋が耐えられなくなり、危険なためにすべて除去。
これ以上犠牲にしてはならぬと、グラフィックアートのパネルを、橋の両サイドにはって何も掛けられないような処置を取ったパリ。

そうなると橋の近くの欄干に移動し、あいかわらず南京錠がキラキラと異常な輝きを放っています。こんな光景はパリのシックな街並みに合わない。

パリは世界でもっとも美しい街。それを損なわないようして欲しいと願うばかり。
フランス最後のブルボン王朝を築いた
アンリ4世の騎馬像の鉄柵にまで・・・・
美感が損なわれて心が痛みます。