2015年9月3日

かわいそうな芸術橋(ポンデザール)

赤のグラフィックデザインを描いた
パネルに守られる芸術橋。

恋人たちが愛を誓って南京錠を橋の欄干につけ、その鍵をセーヌ川に投げ捨て、愛が永遠に続くようにと願うのが始まったのは2008年頃。
そのほとんどが、パリに来た記念にというツーリスト。

最初の犠牲の橋が芸術橋。
それがどんどん広がって、あちこちの橋に南京錠のオンパレード。

芸術橋の反対側は青いパネル。
その手前の木の歩道の欄干が新たな犠牲者。
赤と青はパリ市の色なのです。
芸術橋の南京錠は、
そのあまりにも多い数に橋が耐えられなくなり、危険なためにすべて除去。
これ以上犠牲にしてはならぬと、グラフィックアートのパネルを、橋の両サイドにはって何も掛けられないような処置を取ったパリ。

そうなると橋の近くの欄干に移動し、あいかわらず南京錠がキラキラと異常な輝きを放っています。こんな光景はパリのシックな街並みに合わない。

パリは世界でもっとも美しい街。それを損なわないようして欲しいと願うばかり。
フランス最後のブルボン王朝を築いた
アンリ4世の騎馬像の鉄柵にまで・・・・
美感が損なわれて心が痛みます。