2015年11月17日

オランド大統領、ヴェルサイユ宮殿で異例の演説

11月16日朝。
上院、下院議員が全員、ヴェルサイユ宮殿の会議場に集合。
壇上に立ったオランド大統領は、今回の連続テロに対して、断固として戦う決意を明らかにしました。

このように上下院議員が集まる中での演説は、異例のこと。フランスがいかに重大な状態に陥っているかが伝わります。

その後、議員全員が立ち上がり、国歌を歌い団結を誓い合ったのです。
「行こう、祖国の若者たちよ・・・進もう、進もう・・・」
感動的な場面でした。

ヴェルサイユ宮殿はフランス共和国の象徴的建造物。
ルイ14世以来、絢爛豪華な宮廷生活が営まれ、諸外国に威勢を見せ付けた宮殿であることは事実ですが、それ以上に、人民のための人民による国民議会が生まれた場所。

この国民議会が正式に認められるまでは、絶対に動かないと一般国民が誓いをたてたのは、ヴェルサイユのテニスコート場でした。その後革命へと突入し、王政が廃止され、共和国になったフランス。

オランド大統領が上下院議員をヴェルサイユに収集し、演説を行い、団結を呼びかけ、全員で国歌「ラ・マルセイエーズ」を歌ったのは、意味があったのです。