2016年9月6日

サントノレ通りが変わる!!

象徴的なスーツ姿のココ・シャネルが、
さらなる魅力をパリに与えてくれそうな工事現場の看板。

高級ブティックが並び、世界中のおしゃれに敏感な人がショッピングを楽しむサントノレ通り。その通りに面した2箇所で、今、大々的な工事をおこなっているメゾンがあります。ルイ・ヴィトンとシャネルです。
側面もご覧の通り。シャネルの製品がいっぱい。
その工事の規模が驚くほど大きく、完成にかなり長い年月が必要のようです。
とかく工事が遅れるフランスなので、完成予定日ははっきりしていません。こうした事情にはすっかり慣れました。完成の日時を守ることより、結果が重視される国なのです。確かに、フランス人の考え方には一理あります。

ルイ・ヴィトンのサントノレ通りに面したシックな看板。
見上げるばかりに大きな製品は、遠くからも視線をとらえます。
シャネルは、本店があるカンボン通りとサントノレ通りが交差する地。ルイ・ヴィトンは、サントノレ通りからヴァンドーム広場にいたるまでの広範囲。まるで競いあっているかのように、同じ時期のこれほど大掛かりな工事は、パリでは珍しい。

サントノレ通りからヴァンドーム広場の間にあった著名なブティックはすべて移転。
この歴史的に貴重な建物全部がルイ・ヴィトンになるのです。
工事中でも街の美観を損なわないように、両社が巨大な看板をかけていて、それがとってもおしゃれ。
感性を刺激するような製品の創作を手がけているメゾンであるからには、同じ看板をそのままずっと、ということはないと思う。時々変えて新鮮味を出すはず。それがまた楽しみです。

膨大な資金と才知をつぎ込んで、完成した時には街の景観まで変えてしまいそうな2つのメゾン。
時代に即して変化を遂げますが、パリがパリであるための配慮が常になされていることが重要。建築当時の趣に敬意を払いながらの変貌だから、世界でもっとも美しいという賛辞を保ち続けるのです。街はさほど大きくないけれど、美が凝縮されているパリです。