やっと行き先が決まったワン
さっきからスマホの地図を見ているばかりで、 ちっとも動かない。待っているのも疲れるワン。 |
ナ~ンだ。ヴァンドーム広場に行きたかったのかぁ。 それならそうと言ってくれればいいのに。 ワタシがよくしっている、お気に入りの広場だワン。 |
イタリアのハイジュエリーの老舗ブルガリが、ヴァンドーム広場に8月末、新しいブティックをオープン。以前、ルイ・ヴィトンのハイジュエリー店があった場所です。
エントランスはヴァンドーム広場にあり、ラ・ぺ通りに面した側面に、目が覚めるばかりのショーウインドウが並んでいます。ブルガリならではのゴージャスなジュエリーには大きなルーぺが添えられていて、今の世の中にはびこっている不安を、一瞬の内に忘れさせるほどのインパクトを与えています。
自然界の産物と人の才知の華やかな結晶を目の前にして、パワーも希望もたくさんもらえそう。目と心の栄養を補うために、またいくつもり。
ラ・ぺ通りに華やぎを与えるショーウインドウ。 |
ブルガリ特有の個性的なデザインと貴石。 ルーぺで拡大され豪華さ倍増。 |
エントランスはヴァンドーム広場23番地。 |
パリを代表するパラスホテル、オテル・ド・クリヨン。パリ中心のコンコルド広場に面し、しかも17世紀からの起伏に富んだ歴史を刻んでいるだけに、その存在感は大きい。
コロナで外国からの訪問者がほとんどいないために、ホテルは数カ月間クローズし、寂しい限りですが、ルイ15世の時世のファサード近くに、アイスクリームトラックが登場し、大変な人気を呼んでいます。とはいえ、これも本格的にホテルが営業を開始するまでの間のみ。それでも9月30日までアイスクリームトラックを営業しているそうなので、まだまだ間に合います。
クリヨン・ホテルのエントランス前で 注目を浴びているアイスクリームトラック。 60年代のシトロエンです。 |
ホテルのカラ―であるダークブルーに塗ったアイスクリームトラックは、何と60年代のシトロエン。さすが本物趣向のホテルだけあります。ここで、クリヨン・ホテルのパティシエシェフによる、種類豊富なアイスクリームやシャーベットを買えるのです。
ソーシャルディスタンスを守りながら、おとなしく順番を待ちます。 |
希望のアイスクリームを手にして 幸せそうに去って行くマドモワゼル。 |
右/ド・ゴール元大統領も愛用していたシトロエンDS 左/シラク元大統領お気に入りだったシトロエンCX どちらも現在は生産されていない貴重なヴィンテージ。 |
気候がいい今のシーズンにぴったりのアイスクリームトラック。9月30日まで。水曜日~日曜日 13時~19時
東西の文明が交差する魅力あふれるトルコのイスタンブール。その地でひときわの輝かしい歴史を誇っているのがアヤソフィア。ユネスコの世界遺産に登録されている世界の財産です。
東ローマ帝国(ビザンス帝国、ビザンティン帝国とも呼ばれる)時代の6世紀にキリスト教の大聖堂として建築され、その後15世紀のオスマン帝国時代にモスクに改造され、トルコ共和国誕生に伴い1934年から博物館になったアヤソフィア。地上55メートルの高さに君臨する直径33メートルもの巨大なドーム、色彩豊かな圧倒的に美しいモザイクは、世界中から集まる人々の感嘆を独り占めし、かつてのトルコの偉大さに驚愕しないではいられません。
イスラム教とキリスト教。 二つの異なる宗教と文化が共存するアヤソフィア。 |
アヤソフィアは二つの異なる宗教や文化が共存する唯一無二の建造物です。大きなアラビア文字が随所に見えるかと思うと、キリストや聖母マリアを描く見事なモザイク画もあります。15世紀に大聖堂からモスクに改築した際に、キリスト教に関するすべてのモザイク画を漆喰で覆って隠してしまったのです。けれども時が流れ、20世紀に大規模な修復作業がおこなわれ、その最中にビザンティン時代のモザイクが偶然に発掘されたのです。
修復作業の際に見つかったキリストを描いたモザイク画。 左は聖母マリア、右は洗礼者ヨハネ。 ビザンティン時代の傑作とされています。 |
聖母子像。 キリストに捧げものをする皇帝夫妻。 |
数世紀もの長い間ひと目に触れることがなかったモザイク画が、ある日突然姿を見せたとき、これこそビザンティン時代の傑作と世界は狂喜し、それ以降、細心の注意を払いながら保存し、現在も健在です。
けれども7月半ばにアヤソフィアはイスラム教のモスクとなり、金曜日に多数の人が集まる礼拝の日には、キリスト教に関するモザイク画が見えないように布で覆っているとのこと。今後、世界的財産がどのような運命を辿るか、多くの人が絶大な関心を抱いています。
博物館だった時代に訪れたアヤソフィアの外観。 |
結構長い間、猛暑が続いていたパリ。何しろ38度などという、体温より高い気温の日もあったのだから、クーラーがあまり普及していない街で、それにいかに対処するかが大きな問題だったのです。石造りの建物の中はたしかにひやっとしているけれど、それでも換気のために窓を開けると、熱い空気が入り込む。でも、それもどうやら無事に終わったようで、ひと安心。
異常な暑さが去ると外に行きたくなる。それを待っていたかのように、公園では色とりどりの花たちが勢ぞろい。そのきれいなことといったら、平凡だけれど、生きた名画を見るよう。花々は個々別々なのに、全体的なまとまりがある。フランス人は色とフォルムの配合に長けているのです。
猛暑が続いている日本の皆さまに、少しでも爽やかさをと思い、すがすがしい花園を。
うっとりするほど典雅な色合わせ。 |
伸びやかな生け方がすがすがしい。 |
自然の不思議と恵みをひしひしと感じます。 |
公園で読書に没頭するパリ市民たち。 静けさの中で、自分ひとりの時が流れます。 ゆとりある人生を感じる光景です。 |
マロニエが実をつけ始めました。 |
コロナウイルスの感染防止のために、レストランが長い間クローズされ、6月上旬から屋外のテラス席ならOKとなり、今ではそれがすっかり定着。当初はテーブルとイスを恐る恐る並べるだけだったのが、それが予想以上にパリ市民に好評で、自信を得たのか日を追って席が増え、歩道も車道もテラス・レストランに変貌。パリ市が許可したのだから遠慮することなどない。最大に活用すべきなのです。
場所によっては歩行者が体を横にするほど、びっしりテーブルやイスが置かれている歩道もある。車も当然注意しながらノロノロ運転だし、オートバイも音を出さずにゆっくり走る、というよりただ動かすだけ。そのために騒音が少ないし、気のせいか空気も澄んでいて気持ちいい。
パリにいながら青空の下で解放感を味わいながらの食事は最高。まるでリゾートにいるみたい。今年は夏のヴァカンスに行かないパリジェンヌ、パリジャンも多いから、パリのレストランは割といい業績をあげているようです。
この困難な時期でも人生を楽しむ喜びを味わってと、テラスにオリジナリティあるアイディアを発揮しているのは、さすがアール・ド・ヴィーヴルを心がけているパリ。趣向を凝らした「つかの間のテラス」は、見て回るだけで心が躍ります。現時点ではテラス・レストランは9月末まで許可されていますが、延長することも考えられるとイダルゴパリ市長。今のところ賛否両論。
ロマンティック好みの人にぴったり。 |
宮殿の庭園にいる錯覚を起こすほどエレガント。 歩道にいるのを忘れます。 |
パリ・シックの良き見本。 白いパラソル、白いテーブルとイス、白いお花。 シンプルの中に本物のエレガンスがあるのです。 |
友人や家族で気軽にお食事を楽しめる カジュアルなアンビアンスもいい。 |
フランスで夏のセールは通常6月末にはじまるのが、今年はコロナの影響で多少ずれて、7月15日から8月11日まで。ロックダウンがあったためですが、それから解放されたとはいえ、その期間中に何も新しいものを買わなくても、レストランに行けなくても、まあまあの日々を送れたために、人生観、というか、価値観が変わってきたようです。
ソワレも気取ったレストランでの会食もないから、カジュアルな服装で十分。第一、屋外でもマスクが義務付けられている街が増えているので、お洒落をする必要もない。自宅で気ままな服装でテレワークができる。
ということで、セールで売り上げが伸びず被害を被っている洋服店が多い。70%引き、と派手に宣伝してもパリジェンヌたちは心を動かされない。見向きもしない。
すべて60%引きの洋服店。 |
工事前のひときわ目立つ表示。 |
パリに限らずフランス全土でもっとも関心を呼んでいるのは、貯蓄。すこしでも利息がつく口座が大人気のようです。コロナ第二波に備えてという人もいるでしょうが、もともと倹約精神があるフランス人。不必要な出費は最大に控える固い決心を新たにしているのです。
今年の夏のセールは正式には終わりましたが、目立たない一角で続けているブティックも多いのが現実。
「品によっては最高50%引き、9月1日まで」 と入り口に表示しているデパートもあります。 |
セルトンが最初に働いた 18世紀に建築された パリ12区のサント・アントワーヌ病院。 |
セルトンが働いていた老人たちのホスピス。 左のチャペルは姿を消しましたが、アーチが連なる回廊は残っています。 |
ミリタリ―・クロス勲章。 第二次世界大戦で功績があった人々に授与した勲章で セルトンもその名誉に授かりました。 |
何度もヴァカンスを過ごした大好きな南仏のサントロペ。 以前の写真です。 今年も二人の友人が滞在しています。 私も行きたかったけれどガマン。来年にはぜひ!! |
スペイン国王フェリペ5世になった ルイ14世の孫。(1683-1746) |
「ネ、ナンだかいつもと様子が違うパリだと思わない?」 「ウン、たしかにナンだかおかしい」 「ツーリストの姿がぜ~んぜ~ん見えないよ」 「ホントにさみしいくらい人がいない。どうしたのか、ママンに聞いてみるね」 |
「ママン、ママン、どうしてこんなに静かなの? ネ、ネ、お返事してよ」 「おしゃべりに夢中で、ボクたちの言うことなんかちっとも聞いていないよ」 「無視されて、ガッカリ、とってもガッカリだワン」 |
「こうなったら、自分たちで考えないといけないネ」 「たしか、コロナがどうのこうのってママンたちが話していたけれど、 もしかしたら、それと関係あるかも」 |
「コロナ?」 「そう、コロナ」 「ナンだったかな、コロナって」 「それがよく思いだせないんだ」 「じゃ一緒に考えてみようよ」 ジー、ジー、ジー、 「いくら考えてもわからないワン 」 「世の中にはボクタチが理解に苦しむことが多いなぁ」 |
DIOR by Dior クリスチャン・ディオール 自叙伝 (翻訳) 集英社 | |
CHANEL BOOK 完全版 (翻訳) さくら舎 | |
シャネル シャネルを支えた 8人のレジェンドと 生きている言葉 さくら舎 | |
ルーヴル美術館 女たちの肖像 描かれなかったドラマ 講談社+α文庫 |
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カルティエと王家の宝石 集英社インターナショナル | |
カルティエを愛した女たち 集英社インターナショナル | |
最期の日のマリー・アントワネット ハプスブルク家の連続悲劇 講談社+α文庫 | |
イヴ・サンローラン への手紙 (翻訳) 中央公論新社 | |
クイズで入門 ヨーロッパの王室 講談社+α文庫 | |
マリー・アントワネットと フェルセン 真実の恋 講談社+α文庫 | |
国王を虜にした女たち 講談社+α文庫 | |
息子を国王にした女たち 講談社+α文庫 | |
ディオールの世界 集英社 | |
ディオールと華麗なるセレブリティの物語 講談社 | |
Yves Saint Laurent
The Beginning of a Legend アルク出版 | |
フランス革命秘話 大修館書店 | |
マリー・アントワネットと悲運の王子 講談社+α文庫 | |
ナポレオンが選んだ三人の女 講談社+α文庫 | |
ヴェルサイユ宮殿 密謀物語 大和書房文庫 | |
パリのフローリスト、 パリのお花屋さん フォーシーズンズプレス | |
セザンヌ 〔共著〕 婦人画報社 | |
ヴェルサイユ 王の悦び 〔翻訳〕 Les Editions du Huitième Jour | |
花の向こうに 〔翻訳〕 世界文化社 |