2020年5月23日

マルシェが再オープン。

約2ヵ月ぶりに待望のマルシェがオープン。フレッシュな野菜やフルーツ、お魚、種類豊富なチーズ、おいしそうな香りを放つローストチキン、色とりどりのお花・・・・

プレキシグラスに囲まれたレジを無言で通るスーパーと異なり、人と人の生の交流があるマルシェは、やはり人間味があっていい。マスクを着用しているとはいえ、元気あふれる声があちらこちらから上がり、生鮮食品の生きのよさが伝わってきます。

通常の賑わいはまだないけれど、
人との触れ合いを感じられるマルシェ。

買い物客も久々のマルシェが楽しくて仕方ないように、満面の笑みをたたえながら言葉を交わさないではいられない。日常生活に欠かせないマルシェは、親しい友人とか親族みたいな存在。顔なじみの買い物客に出会ったり、魚屋さんから新しいレシピを教わったり、マルシェは庶民的な触れ合いがある貴重な場なのです。

パリに一般市民用に最初に作られたマルシェは、マレ地区にある「マルシェ・デ・ザンファン・ルージュ」で1615年だったというから、マルシェの歴史は半端ではない。14歳だった国王ルイ13世がスペイン王女アンヌ・ドートリッシュと結婚した年です。


パリ最古の
屋根付きマルシェ・デ・ザンファン・ルージュ。
19世紀のマルシェ・デ・ザンファン・ルージュ。
入り口の表示も昔と同じ。
1982年、マルシェは歴史的建造物に認定。
「赤い子供のマルシェ」という意味の奇妙な名が付けられたのは、この近くに孤児院があり、子供たちが慈善を表す赤い制服を着ていたため。屋根付きのこのマルシェはその後目まぐるしく変貌し、今では生鮮食品を売るだけでなく、レバノン料理やモロッコ料理、イタリアン、日本のお惣菜、中華などを味わえるコーナーもあり、しかも常設。パリの庶民的雰囲気があふれていて、いかにもマルシェらしいのがいい。