サン・ラザール (3,12,13,14号線)
メトロだけでなく郊外線の発着駅でもあるサン・ラザールは、いつも活気にあふれています。近年、駅前のホテルが高級なヒルトンになり注目の的。駅名は横手を通っている道路名に合わせています。
1837年に誕生した最初の駅。当時は木造でした。 |
1867年、最新技術を導入して建築した パリが世界に誇るサン・ラザール駅。 |
そのセレモニーにはフランス皇帝ナポレオン三世だけでなく、万博を訪れていたロシア皇帝アレクサンドル二世、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ一世も出席。
この年の万国博覧会に日本が始めて参加し、羽織袴姿で代表が出席しパリの人々の興味を掻き立てたのです。
その後も拡大され、現在見られる駅になったのは19世紀末でした。
クロード・モネ、1877年作。 「サン・ラザール駅」はモネの最初の連作で、7枚手がけています。 蒸気機関車から放たれる煙があまりにも詩的で、 たくさんの物語が浮かんできそう。 |
ガラスと鉄骨を使用したこの駅は、フランスの産業革命の象徴的な存在でした。
駅を描くためにモネはこの近くに住み、特別許可をとって線路内に入り、創作にはげんだそうです。
実用的な駅が、詩情あふれる芸術作品として多くの人に感動を与えるのは、セザンヌが表現したように、モネ独自の観察力のおかげでしょうか。
「モネは目に過ぎない。しかし何という目だろう!」 ・・・セザンヌ。