ヴェルサイユの庭園の一角に 作られた村落 |
息が詰まるほどの公式行事や儀式に、うんざりしていたマリー・アントワネットが、気がねしないで過ごせる場を持ちたいと思うのは、当然のこと。
王妃になった日に、ルイ16世からプレゼントしてもらったプティ・トリアノンは、たしかに彼女の息抜きの場でした。
その館を自分の好みで装飾したとはいえ、
それは、やはり金と大理石の館。
ちょうどそのころ、ジャン・ジャック・ルソーの自然復帰の思想が宮廷でも語られていました。それに共鳴したマリー・アントワネットは、庭園の一角に、いくつかの田舎小屋からなる村落を作ることを思いつきます。
1783 年の王妃 |
わらぶき屋根のいくつもの家、水車小屋、さまざまな動物がいる牧場、白鳥がゆったりと泳ぐ池。
野菜を作ったり、牛の牛乳をしぼったり、マリー・アントワネットはそうしたひとときを、こよなく愛していました。
ベルタンは直ちに簡素な、けれども王妃としての品格を損なわない服を制作。
それにはむぎわら帽が似合う。
いままでと異なるスタイルに王妃もすっかりご満足。
プティ・トリアノンの庭園で 1785年 |
そして、ついに1789年10月5日から6日にかけて、暴徒たちが宮殿に入り、国王一家はパリへと連れて行かれたのです。
誰も想像もつかなかった革命が、今始まったのです。
続く・・・
1 件のコメント:
マリー・アントワネットのデザイナーの記事とても興味深く読ませていただきました。
マリー・アントワネットが好きなので写真もたくさん載っているのでうれしいです。
またマリー・アントワネットに関することを載せて下さい。
楽しみにしています。
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