2020年3月17日

コロナウイルス フランスは戦争状態と大統領が演説

フランスにおけるコロナウイルス感染者は16日で6633人と急激に増えています。16日夜、約20分間のテレビ演説でマクロン大統領は、フランスは現在見えない敵との戦争状態にあり、17日正午から最低2週間、全土で外出制限をし、それに違反した場合には罰則すると声明を発表。

この演説を3500万人がテレビでみたそうで、いかにフランス人が深刻になっているかわかります。

一夜明けた今朝早くに携帯にメッセージが入っていて、何だろうと読むと、何と大統領の声明の要約が政府から送られたのです。きっとフランス中の人に送ったのでしょうが、ここまでせざるを得ない状態に陥っているのかと、心が引き締まる思い。それだけでなく、いつもは新製品紹介などのメールを送ってくるショップからも、お互いにコロナウイルスに気をつけましょうと呼びかけがあり、フランス全土が結束しています。

昨夜の演説で、フランスは見えない敵との戦争状態にあるとマクロン大統領は6回も繰り返しました。先週木曜日にレストラン、カフェを閉めるとの発表があったウィークエンドに、セーヌ河畔や広場で憩う人があまりにも多く、感染の広がりを懸念したための強硬処置でしょう。警官を多数配置し違反者の取り締まり強化も行うのです。違反した場合は罰金。17日からは外出する際に、住所、氏名、生年月日、外出目的を書き、日付け、サインした用紙持参が義務付けられます。これは外出の度に必要。全国で10万もの警官たちがコントロールにあたり、政府が決めた持参すべき用紙なしで外出した場合には即刻135ユーロの罰金。

昨日からパリを離れ田舎の家に避難する人が急に増え、道路も列車も大混雑。こうした行動をイタリア人がしたので全国にコロナウイルスが拡散されたのに、今フランス人もそれをしていると非難の声が上がっています。自分さえよければいいというエゴイストな国民性が表れているのです。一部の人だけかもしれませんが、残念です。おだやかな生活を営む小さな町や村にウイルスを持ち込まないことを祈るばかりです。

スーパーマーケットの入り口に並ぶ人々。
ちゃんと1メートル以上の間隔を取っているのは感心。

空っぽのパスタとお米の棚。

2週間で改良が見られない場合には外出制限は延長されます。国境封鎖する国が増えているヨーロッパ。緊張と不安と隣り合わせの日々です。