プティ・トリアノンの庭園内に建築させた、 宝石のような「王妃の劇場」 の断面図。 |
リシャール・ミックが建築家として選ばれ、工事は順調に進み、王妃の希望に従った、淡いブルーと金箔を基調として完成した優美な小劇場。そこで彼女は義理の弟や貴族夫人と劇を演じたり、オペラを歌ったり。
この劇場の最後の出し物はボーマルシェ作の「セヴィリアの理髪師」1785年9月16日でした。その後「首飾り事件」が起き、国民の反感をかい、劇どころではなくなったのです。
革命の時には外観が地味で目立たなかったために、破壊されることもなかった貴重な建造物です。
裏手に広がるイギリス庭園の中には、「フランス館」もありました。この館はプティ・トリアノンと同じに、ルイ15世の時代に、愛妾ポンパデゥール夫人のために建築開始。
マリー・アントワネットは一切手を加えずに、そのまま使用していました。コンサートを開いたり、トランプ遊びをしたり、舞踏会を催したこともあります。そうした時にはテントを張って、館を広げる工夫もしました。
プティ・トリアノンの庭園を 王女、王太子と散策する王妃。 突き当たりは「フランス館」 その右手に「王妃の劇場」があります。 |