2011年3月16日

日本の地震 その4

昨日パリの国会議事堂で、国会開催前に議員が全員立ち上がり、日本の地震犠牲者のために一分間の黙祷を捧げました。

その後、フランスの原子力発電所の安全性などを議論をする前に、現在緊急事態にある日本人のことをまず考えるべきだ、とフィヨン首相が力強く発言。多くの拍手を受けていました。黙祷といい、この人間味ある発言といい、ほんとうに心が動かされました。

日本から送られてくる映像を見ながら、
「マスクをしている人が多いが、それは放射能から身を守るためなのか」
というフランスのジャーナリストの質問に、
 日本にいる特派員が答えていました。
「日本ではマスクはひとつのカルチャーとも言えるもので、普段でも使用している人が多い。けれども、もちろん今は放射能から身を守るため。大した効果がないかもしれないが、それでも、しないよりいいと考えている人が多いようです」

経済の悪化も語られ、
「フランスのブランド製品は、皆、日本に進出していて、その業績は大きい。日本での売り上げが落ちている現在、本社があるフランスの経済にも少なからぬ影響があるのは明白」と経済ジャーナリストがコメント。

日本から刻一刻と入ってくる情報に、フランスは毎日特番を組んでいます。
原子力の専門家が頻繁にテレビに登場していますが、最良の解決方法は何かと質問されても、誰も彼もはっきりしたことは言わない。事情が正確につかめないためでしょうか。

19の原子力発電所と58の原子炉があるフランス。
今日からフランス全土にある原子力発電所をひとつひとつ調査する、と政府が発表。
他の国もそうでしょうが、フランスではほんとうに深刻な問題になっています。

日本にいらっしゃる皆様、どうか頑張ってください。
パリから応援しています。