2011年3月22日

 日本の地震 その9

「日本人の稀に見る貴重な教訓」
「日本人が無言で世界に示す驚異的な団結力」
今でもこうした報道が目立ちます。

今回の大災害に対する日本人の沈着な態度を、どのように表現したらいいのか、適切な言葉が見つからないほどだと言っているフランスの評論家もいます。

不平、不満を述べることもなく、規則正しく列を作り、わずかな食料や衣類の支給を受け、
深々と頭を下げて丁寧にお礼を言う災害者たち。
その姿には、高貴な精神性が感じられるのです。

それは、1500年に及ぶ仏教の教えかもしれない、あるいは、自然信仰を基とし、自然に神の宿りを信じ、尊び、共に暮らすという神道のお蔭かもしれないと語るフランス人もいます。

日本人独自の精神性、公徳心、団結力が、敗戦後の日本の驚異的発展を可能にしたのであり、今回の災害からの復興も、こうした日本人であるからには、
きっと早いに違いないと称えるフランス人もいます。

16歳の阿部仁さんの美談も報道され、フランスの青年たちに少なからぬ影響を与えたことでしょう。
政府が派遣した飛行機で一早くフランスに戻った青年は、涙を浮かべながら自分の利己主義を後悔していると語っているし、宗教は違うけれど、教会に行って日本人のためにローソクを捧げてくるネ、と言った少年もいます。

日本は資源が少ないけれど、信頼できる国民がいる。それこそ国のかけがえのない財産。このように語る人もいます。
大災害は多くの人の記憶に残り歴史に刻まれすが、日本人の精神性の素晴らしさも、いつまでも記憶の奥に残るでしょう。

少しずつ、よいニュースも入ってきています。
どうぞ頑張ってください。
パリからの応援の声が届きますように。