パリの老舗デパート「プランタン」がオープンしたのは1865年11月3日で、今年は160周年の記念すべき年。そのお祝いにショーウインドーはパリのモニュメントのイラストで飾られ、とてもポエティック。記念品も豊富だし、今年ならではのイヴェントも多い。
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160周年のよろこびがあふれる 老舗デパート「プランタン」。 |
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スタイリッシュで上品なショーウインドー。 パリのモニュメントのイラストがさわやか。 |
プランタンの創立者はジュール・ジャルゾーで、「ボン・マルシェ」デパートの店員だった。そこに頻繁に来ていた女優オーギュスティーヌ・フィジャックと結婚後、セーヌ川右岸にデパート創業を決意する。1836年に誕生した、郊外とパリをつなぐサン・ラザール駅から近い場所が選ばれる。
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ジュール・ジャルゾー 1834-1916 |
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オーギュスティーヌ・フィジャック 1821-1883 |
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1889年のプランタン |
普仏戦争や火災で、一時、経営困難になるが、それを何とか乗り越え、その後は周囲の建物や土地を購入し拡大。鉄橋が建物をつなぎ、エレベーターも2基設置。前代未聞の新しい試みは、多くの人を驚かせ、魅了。その後もアールヌーヴォー、アールデコなど、新しい芸術を取り入れ、1921年にはエスカレーターをいち早く設置。
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歴史を刻んでいるエントランスのモザイク。 |
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随所にある彫刻は、まるで美術館のよう。 |
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最上階のクーポールは、息を呑むほど美しい。 アールヌーヴォーとアールデコの過渡期の作品で、 第二次世界大戦の際には、 すべてのステンドグラスをはずし保管していた 貴重な芸術作品。 |
過去の重要なアートを守りつつ、進取の精神が息づいているプランタン。160周年おめでとうございます!!!
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部分的に歴史的建造物に認定されている、 もっとも古いファサード。 1889年の建物と比べると、 最上部が近代的になっているだけで、 それ以外は当時と変わっていないことに感嘆にしないではいられない。 |
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