2014年5月15日

カンヌ国際映画祭


春のもっとも華やかな祭典、カンヌ国際映画祭が5月14日から始まりました。今年で67回目だそうで、ずいぶんと長続きしているのですね。

12日間の間、フランスでは連日テレビで詳細を報道。何しろ世界中から名立たる女優、俳優、監督が集まるから、豪華極まりない。それをパリにいながら映像で見れる。だから、テレビから目が離せない。

特別仕立てのオートクチュールに身を包み、ゴージャスなジュエリーを煌かせる女優たち。タキシードのきりっとした男性たち。その誰もが満面の微笑を称えながらレッドカーペットの上でゆっくり歩を進める。それこそ映画の一場面を見る思い。夢は夢ではなく、現実なのです。
会場へ導く憧れのレッドカーペット

実は、この映画祭の招待状をいただいたことがあるのです。しかも5回もですよ。それまではテレビでしか知らなかったカンヌ映画祭。それに出席できる。何という幸せ!!!

数日前から興奮状態で、たくさんの洋服をトランクに入れ(なぜって、いつ、どのようなご招待を受けるかわからないから、用心のため)、ニースの飛行場に着くと、もうそこからすごい人。セレブ到着を待つ人、人、人。その後タクシーでカンヌへと向かう。でも、人の波でうまく進まずノロノロ運転。

約500人のカメラマンの腕の競い合い。

ちなみにホテルは一年前に予約。もちろん前払い。そうでないとお部屋が取れない。それほどの賑わいなのです。町は映画関係の人と、ファンでごった返している。レストランもカフェも浜辺もいっぱい。ホテルの前も黒山の人。スターをひと目見ようと、皆、辛抱強く待ち続けているのです。

毎日、夜になると、その日上演される映画の監督や主演女優や俳優が、レッドカーペットをのぼる。500人ほどのカメラマンがひっきりなしにフラッシュをたく。歓声があちこちから上がり、大きな渦となっって空にのぼる。上映が終わって外に出ると、群集がまだいて、再び歓声があがる。好天の日には、着飾ったまま海辺を散策する人も多い。このように、映画祭の間はカンヌに夜は訪れない。

招待状を手に友人たちと車を降り、
これからレッドカーペットと向かいます。
遠い日の良き思い出です。
映画祭開催中に、高台や海辺にある豪勢な館でパーティーもある。豪華船やヨットの場合もある。そこでは俳優も女優も招待客と打ち解けて会話をしたりで、それこそ、信じられない光景なのです。

フランス政府の保護と援助の下に開催されるカンヌ映画祭。これはフランスの重要な産業でもあるのです。様々な国で映画祭を開催していますが、これほど長期間のはカンヌだけ。世界一です。

あの狂ったような歓声と喧騒が、今ではなつかしく思えます。でも、最近はちっともお声がかからない。世の中は、ナンと厳しいこと。