2015年3月21日

ナポレオン エルバ島からパリへ戻って200年記念


カルーゼルの凱旋門を
白い愛馬で通るナポレオン。
ナポレオンが戦いを失い、皇帝の座も失い、地中海のエルバ島に流刑され、そこから脱出したのは200年前のこと。南仏に上陸し、グルノーブルやリヨンを通りパリに着いて、流刑前に暮していたチュイルリー宮殿に戻ったのは1815年3月20日。

その200年目を記念するイヴェントが、チュイルリー庭園内のカルーゼルの凱旋門で行なわれました。残念ながら、ナポレオンがこよなく愛していた壮麗なチュイルリー宮殿は、後年に姿を消してしまいますが、凱旋門は今でも残っています。

皇帝の到着を待つ忠実な将軍たち。
その凱旋門は、1805年のアウステルリッツの大勝利を記念して、ナポレオンの命令により建築されたもの。彼の華々しい戦史を飾る記念碑なのです。皇帝の座に返り咲いて200年記念の今年、フランス・ナポレオン史学会が主催し、歴史家のイニシアティヴのもとに、ナポレオンのパリへの帰還が忠実に再現されました。

ナポレオンに扮する人が、ひときわの威厳を放ちながら愛用の白い馬に乗って姿を見せると、集まった人々の間から一斉に「皇帝万歳!」の声が上がり、雰囲気は最高潮。

史学会会長(左)、
パリ支部長と光栄な記念撮影。
当時のユニフォームに身を固めた衛兵が立ち並び、騎兵隊、歩兵隊の行進があり、国家の大合唱もあり、鳥肌が立つほどの迫力。その間に何度「皇帝万歳!」があったことか。まるで重要な歴史の一ページを目前で見る思い。

15時に始まったセレモニーは17時30分まで続き、ナポレオンの時代の栄華に触れた感動は忘れがたい。それにしても軍服はいつ見てもいい。誰も彼もが立派に見える。
陽光を受けた凱旋物がひときわ美しい。