2024年7月15日

いつもと異なる軍事行進

総選挙後きちんとした政府がなかなか決まらず、どうやら現状維持が続きそうなフランスではあるけれど、予定通り軍事行進は開催され、ほっと一息。選挙で第一位になった左派連合とはいえ、極右の勢力を弱めるために力を合わせただけで、実際には競争相手同士の左派連合だから、誰を首相にするか一向に合意しない。以前ブログに書いたように、オリンピック・パラリンピック終了までは、ガブリエル・アタルに首相を務めていてほしいというのが大統領の意向。アタル首相は中道派のルネサンス党の党首に選ばれたばかりで、大きな期待が寄せられている。ルネサンス党の元の名はエマニュエル・マクロンが設立した「前進」。

今年の軍事行進はシャンゼリゼではなく、住宅地のフォッシュ大通りで開催とあって規模はほぼ半分。選挙の影響で反対派の動きが懸念されていた上に、アメリカのトランプ氏襲撃があったばかりで、セキュリティはマキシマム。

今年はノルマンディー作戦80周年記念の年とあって、当時のジープもパレードに参加。オリンピック聖火も通るので規制が厳しいとはいえ大変な人出。私はテレビで実況中継をみるだけ。それにしても行進する人々がユニフォーに身を包み、引き締まった表情で一糸乱れず行進する姿は、何と素晴らしいことよ。見るたびに大感動。毎年同じような行進とはいえ、これをみないではヴァカンスにも行けない。

ノルマンディー上陸作戦80周年記念なので、
特別に軍事行進に参加したジープ。
グランアルメ通りで喝采を受け、
当時のユニフォームに身を包む軍人も満面のほほえみ。

 
フランス共和国親衛隊はいつ見ても凛々しく憧れを掻き立てる。
 
国旗を飾ったひときわ美しい凱旋門の上を、
三色のスモークを放ちながら飛ぶ、フランス空軍機。

この3枚の写真は友人がフォッシュ大通りの反対にある
グランアルメ通りで撮影。私がブログを書いているのを知っていて、
親切に送ってくれた貴重なもの。メルシー!!!

夜にはオリンピック聖火がルーヴル美術館に到着。その様子もテレビでみていたら、中にまで入るのでびっくり。聖火は数人にリレーされながらサモトラケのニケ、アポロンのギャラリー、モナ・リザ、ドラクロワの名作「民衆を率いる自由の女神」の前を通り炎を輝かせながら外に出る。さすが、今までにないオリンピックにするというフランスならではアイデイア。

いろいろなことがあった7月14日。でもまだ2024年は終わっていない。最大の関心は組閣。どうなることか気になる。