2012年2月6日

エリザベス女王在位60周年記念

イギリスのエリザベス二世が女王になったのは今から60年前の1952年2月6日のこと。

ジョージ6世の長女として生まれたエリザベスは、その日夫君フィリップとケニアに滞在中で、国王である父が逝去されたときには、
彼女はイチジクの樹の上にいました。

もともと動物が好きなエリザベスは、象がよく見えるようにと大きなイチジクの木の上で
観察していたのです。
そのときイギリスでは、静養をかねて滞在していたサンドリンガム御用邸で、国王は就寝中に血栓症で逝去されたのです。

この思いもよらない出来事があまりにも急なことであり、あまりにも重大なために確認に確認を重ね、エリザベスが知ったのは
かなりの時間が経過してからだったとのこと。

側近からまずフィリップ殿下に報告があり、殿下はエリザベスの腕を取りゆっくりと歩きながら、この悲報を告げたそうです。
国王逝去と共に女王になったエリザベスは、そのときわずか27才。
人前で涙を流すこともなく、ケニアの後予定されていたオーストリア、ニュージンランド訪問を取りやめ、急遽ロンドンに戻ったエリザベスは、黒の喪服に身を包んでいました。
それは万が一に備えて黒服を持参するようにとの母后のアドヴァイスがあったため。

出迎えた当時のイギリス首相ウインストン・チャーチルは、エリザベスの姿を目にしたときには、そのあまりにも若く美しい姿に、涙をおさえきらなかったほど感動したとのこと。この女王のためなら何でもしたいとそのとき彼は語ったそうです。


翌年1953年6月2日にウエストミンスター寺院で戴冠式がおこなわれ、それ以来、国民に愛される女王としてイギリスの象徴となっているエリザベス二世です。
86歳とは思えないほどお元気で、笑顔には親しみと暖かさが込められていて、心に幸せを広げてくれるようです。
かなりの高齢なので、皇太子に王位を譲って引退することを勧める人もいますが、
国務があるからこそお元気でいられるのではないかと、私には思えます。これだけの長い年月にわたって重要な役割を果たしてきた人だけに、それを失ったときには、精神的衝撃は大きいはず。
多分女王は生涯のお仕事と思っていらっしゃるでしょう。
60周年記念のお祝いは2月6日にはじまり、6月2日から6日までは歴史に残るイヴェントがあるとのこと。オリンピックもあるしイギリスはとても元気です。