2013年7月23日

ウィリアム王子とキャサリン妃のロイヤルベビー誕生


予定日の7月13日から毎日、今か今かと待ち望んでいたロイヤルベビーがついに誕生。誕生前からこれほど騒がれていたベビーは、長い歴史を誇るイギリスでも珍しいと思う。

妊娠初期のキャサリン妃の緊急入院、オーストラリアのジャーナリストの無責任な遊び心が引き起こした悲劇、徐々に大きくなるお腹を絶え間なく報道する写真、外出ごとのキャサリン妃の服装のヴァリエーション、性別をめぐる賭け、名前の候補 ect ect。

最新ニュースによると、予定日を13日と発表したのはイギリスの新聞で、病院側では19日と通達されていたという。
この誤報を信じて、13日以前から
出産予定のセント・メアリー病院前に待機していた報道人はほんとうにお気の毒。盛夏の中でがんばる彼らに、アイスクリームを配る人がいたことは幸いです。

ただ、あまりにも長く待ち続けて疲れ果てたのか、陣痛が始まって急遽入院したキャサリン妃と、彼女に付き添うウィリアム王子の姿をほとんどのカメラマンが逃したのは残念。22日朝6時のことでした。

ロイヤルベビー誕生が、イギリスにさらなる繁栄をもたらせるのは当然。
出産率が急上昇し、マタニティドレスやベビー用品の売れ行きが上がり、ツーリストも増え、ホテルもレストランも高利益をあげているそう。
便乗してお皿やマグカップ、キホルダーなどたくさんのグッズまで登場。

それをしってフランス人はうらやましがるばかり。まあ、そうでしょう。よくわかります。
何しろイギリスは何世紀もの間フランスの宿敵で、つねに競争心を燃やしてきたのだから。

でも、いくらがんばっても、王室のないフランスにはロイヤルベビーが生まれることはない。

ロンドン・オリンピック以来様々な記念行事に恵まれているイギリスは、今、ロイヤルベビー誕生によって、その未来にさらなる明るさをもたらせている。

眩しいほどのその耀きにひかれ、フランス人のイギリス移住に拍車がかかり増える一方。
確かに、パリとロンドンは海底トンネルで繋がっている。若者たちがロンドンはフランスの一部と考えるのも、そうした地理的条件もあるのかもしれない。

「待ちぼうけのキャサリン」が出産が遅れて「待ちぼうけさせたキャサリン妃」と変身し、
今後どのような子育てをして英国王室に新風を吹き込むか、それはそれは大きな楽しみ。
ニュー・ジェネレーションにふさわしいプリンスとプリンセス、そしてベビー。

世界の視線は今後ますますイギリスに集中し、繁栄と富が国を潤すかと思うと、
フランス人でなくてもうらやましい。

一番うらやましいのはキャサリン妃。
法改正により王位継承権は王子、王女に関係なく第一子にあり、精神的圧迫もないばかりか、
頻繁に実家に暮らし、出産にはウィリアム王子が自ら希望して付き添っている。
子供誕生後2週間の休暇をとることも発表。
このようにイギリスの男性の模範行為を示している。
恵まれに恵まれたキャサリン妃は、当初は実家で子育てをしたいとさえ希望を述べたそう。

イギリス皇室の伝統を打ち破るキャサリン妃も偉いけれど、それを受け入れるイギリス王家も偉い。イギリスに輝かしい未来があると思えるのは、目に見える改革を躊躇することなく実行する勇気や決断があるからだと思えてならない。

若者たちが未来はイギリスにあると移住するのも、わかる気がする。
いろいろと学ぶことが多いイギリスです。