2014年4月1日

マリー・アントワネットとルイ16世の王子の真相は? また話題に。


ルイ・シャルル
後のルイ17世

革命で捕らえられ、両親、姉、叔母と一緒にタンプル塔に幽閉され、そこで10歳の生涯を閉じたという説と、王党派によって救出され生き延びたという説が、2世紀もの長い間討論されていたルイ・シャルル王子。
父の処刑後ルイ17世となった、あの、マリー・アントワネットによく似た不幸な王子。

タンプル塔で少年が亡くなったときに、解剖にあたった医師が密かに心臓を取り出し、保存していたとされていた心臓。それと、ハプスグルク家の人のDNA鑑定がそれぞれ行なわれ、タンプル塔で亡くなった少年がたしかに王子だったと、2000年に結論が出た。

マリー・アントワネットが
一番可愛がっていたルイ・シャルル
これによって、何世紀もの間ミステリーとされていた王子の運命がはっきりし、王子の心臓が王家の墓であるサン・ドニ教会に葬られたのは、記憶に新しい。

ところが、最近、異なったDNA鑑定が行なわれ、それが話題になっているのです。
鑑定を受けたのは、タンプル塔から無事に救出されルイ17世であると主張していた、ノンドルフと名乗る人の子孫で、現在、フランスに住んでいる40歳のユッグ・ド・ブルボン。

検査の結果、彼がブルボン家の血を引いていることが判明。
これまでは、ノンドルフはブルボンとまったく関係ないとされていただけに、これは大きな発見なのです。

彼の心臓と判断され
サン・ドニ教会に埋葬。
子孫の名はブルボンとなっているけれど、それは、オランダに住み生涯を閉じ、お墓もある自称ルイ17世のノンドルフへの好意で、オランダの宮廷はそのタイトルを許したとか歴史家は語っています。

ところが、今回の鑑定で、子孫がブルボン家の血をひいていることが科学的に立証されたわけだから、ユッグ・ド・ブルボンは本物のブルボン家の人。
そうなると彼の先祖のノンドルフも、フランス王家の血をひいていることになる。

後は、ハプスブルク家とノンドルフのDNA鑑定をやり直す必要アリ、となったのです。
彼がハプスブルク家とブルボン家の血をひいていると判明したら、ルイ17世だという可能性は高くなる。

タンプル塔から救出された
ルイ17世だと主張していた
ノンドルフ。
解明したと思ったミステリーが再度浮上し、複雑です。もしも、ノンドルフがルイ17世であれば、盛大なミサまであげてサン・ドニ教会に葬った王子の心臓は、いったい誰の?

その心臓の持ち主は、ルイ16世夫妻の血を引いていることが、鑑定ではっきりしたわけだから、もしかしたら、幼いときに亡くなった第一王子の心臓だったのかも。でも、その当時の心臓の保存方法とは異なる、と主張する人もいて、私の心は乱れるばかり。

いすれにしても、ノンドルフの鑑定を一刻も早くして、発表して欲しいですね。