2014年11月1日

ルノートルのギャレット・デ・ロワ

ジャン・コクトーに
ちなんだ太陽のフォルムの
ギャレット・デ・ロワ

新年にいただくフランス独特のお菓子はギャレット・デ・ロワと呼ばれ、トラディショナルなのもあるし、アーティスティックなのもあり、見ていてとても楽しい。

そうした中で注目されているのが、年毎に変化ある新作を発表し、楽しみを味わわせてくれるルノートル。何と、早くも、2015年用を発表しました。

今年2014年は多彩なアーティスト、ジャン・コクトーが没して50周年なので、それにちなんで
テーマはジャン・コクトー。
彼のアソシエーション会長を務めるピエール・ベルジェの理解と協力のもとに実現したのです。

フェーヴもコクトーの
作品からの発想。
そのお披露目はセーヌ左岸の旧カテドラル内。
なぜカテドラルなのか、それにはわけがあります。

南仏のマントンはジャン・コクトーがこよなく愛した街。そこには彼の立派なミュージアムがあるし、マントン市役所の「結婚の間」に、それはそれは見事な壁画を描いたのです。
多くのカップルが将来の誓いをたてる、教会の役目を果す神聖な場。

そのためにジャン・コクトーのエスプリを生かしたギャレット・デ・ロワの発表の場を、旧カテドラル内としたのです。さすが本物志向のベルジェ。

マントンといえばオレンジとレモンが特産。
とういうことで、ギャレットにはその二つのフルーツがたっぷり入っていて
フルーティで甘美。

にこやかなふたりのシェフと。
ギャレット・デ・ロワの中にはフェーヴという陶器のオブジェを入れますが、
それもまたジャン・コクトーの絵からの発想。

会場のいたるところに彼の作品が展示され、ジャン・コクトー一色。
アートを異なった方法で味わえた幸せな日でした。

パリは本当にいろいろあっていい。
毎日が祭典です、などどとまた言いたくなります。
パリのエスプリあふれる演出が素晴らしい。