2017年6月6日

メトロの駅名は語る 44

Denfert-Rochereau
ダンフェール=ロシュロー(4,6号線)

この駅は19世紀の軍人で英雄のピエール・フィリップ・ダンフェール=ロシュローにちなんだもの。

偉大な軍人、ダンフェ-ル=ロシュロー
クリミア戦争で活躍し、アリジェリアに駐屯していた時代もありますが、彼の名を不朽のものとしたのは、1870から1871年にかけて103日アルザスのベルフォールでドイツ支配に勇敢抵抗を示したときでしたそのとき彼は大佐でした。

ベルフォールのライオン像。バルトルディ作。
この地域の多くの都市がドイツに合併されましたが、ベルフォールのみフランスに残り、それを称えるライオン像が造られます。城壁の足元にぴったりくっついたライオン像は長さ22メートル、高さ11メートルの巨大なもの。敵から街を守るような雄々しい姿です。

ヴォージュ地方特産の赤い砂岩でこのライオン像を創作したのは、オーギュスト・バルトルディー。フランスがアメリカに寄贈した自由の女神像の作者でもあります。

パリのダンフェール・ロシュロー広場。20世紀初期。
ベルフォールのライオン像のレプリカが中央で威厳を放っています。
パリのメトロ駅前のダンフェール=ロシュロー広場には、このライオン像のレプリカが置かれています。
オルリー空港へのバス発着場やRERの駅もあるので、旅行客にはお馴染み

18世紀末にカタコンブができたときには、
貴族たちが夫人を伴って見学したそう。
その後一般に公開。
カタコンブを興味深く見る人々。1860年。


カタコンブもあり、外国からのツーリストが列を作っているのを見かけますが、私はどうもこうした場は苦手。18世紀末にパリ市内から墓地をなくすために、いくつもあった墓地から遺骨をカタコンブに集め 、600万も納められていると知っただけで震え上がり、訪問したことはありません。