2025年9月10日

ゲランの香水「シャリマー」誕生100年記念

 香水の老舗ゲランの「シャリマー」が世界の注目を浴び、センセーションを巻き起こしたのは、100年前の1925年。この年にパリで装飾美術産業博覧会が開催され、ゲランは「シャリマー」を発表。それは、ジャック・ゲランが1921年から手掛けていたオリエンタル系香水で、インスピレーションの源はインドにあった。

1925に発表された「シャリマー」

17世紀のムガル帝国皇帝が、最愛の亡き妃のために建築させたタージ・マハルは、インド・イスラム文化の代表的建築物。白亜の大理石の典雅な霊廟はユネスコ世界遺産に登録されているほど重要。その庭園シャリマーに想いを馳せてジャック・ゲランがクリエイトしたのが、不朽の香水「シャリマー」。

ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーン
1592-1666

妃ムムターズ・マハル
1593-1631
総大理石のタージ・マハル

じつは、私が数10年前から愛用しているのがこの香水。いろいろな機会に、いろいろな人から香水をプレゼントされますが、それらは親しい人に差し上げ、私自身は「シャリマー」以外はつけません。愛に満ちた美しい伝説にひかれているからではなく、香り自体に魅了されているから。軽やかで、甘く、エキゾチックで、細胞をよろこばせるマジックが潜んでいるように思えるのです。清らかな水の流れを彷彿させるカーヴを描くライン、タージ・マハルの庭園の泉を思わせるブルーのキャップ、高貴なフォルムのボトルにも心が惹かれる。

ギャラリー・ラファイエットのクーポルの下の、
「シャリマー」誕生100年記念を祝う特別スタンド

「シャリマー」誕生100年を記念して、ギャラリー・ラファイエットの高いクーポルの真下に特別コーナーを設け、華やかにお祝い。魅惑的な品格ある香りがあたり一面に放たれていて、インドの「愛の神殿」タージ・マハルへ誘います。