2019年2月24日

メトロの駅名は語る 116

Charonne
シャロンヌ(9号線)

かつてのシャロンヌ村が駅名の起源です。パリから村に通じる道路はシャロンヌ通りと名付けられ、今でも残っています。

のどかだったシャロンヌ村。
修道院がいくつもありました。

シャロンヌでもっとも重要な建造物はバニョレ城でした。1600年代に領主の館として建築され、その後数人の貴族の手に渡り敷地もそれに伴って拡大されました。

広大な領地の中に建築されたたエレガントなバニョレ城。

オルレアン公爵夫人。

1719年にオルレアン公の妻、オルレアン公爵夫人がシャトーを購入したときから、華やかな存在になります。オルレアン公はルイ15世が幼少のころ摂政を務めていた有力な人物。公爵夫人は敷地をさらに拡大し、オルレアン公はシャトーの中に劇場を造らせ、自ら劇を演じていました。

その後バニョレ城は子孫が引き継ぎますが、1769年から土地が分割して売られるようになり、シャトーも1771年から取り壊されました。幸いなことにその一部が難を逃れ現在も残っています。