2011年1月2日

キャサリン妃

4月29日は待ちに待ったイギリス王子ウィリアムとケイトの結婚式。
フランスでは一部始終を実況中継するから、王室大好きの私はこの日、テレビにかじりつきになること間違いなし。
ケイトはその日からプリンセス・キャサリンと呼ばれるようになるのかしら、あるいは、プリンセス・ケイト?

キャサリンというと、私はどうしても学生時代に愛読していた「嵐が丘」を思い出してしまうのです。実際にはケイトとは類似点はないのに不思議。

キャサリンという名の王妃は、イギリスにすでに5人もいたのですね。
ということは、ケイトは6人目。過去のキャサリンのことが気になるので、いろいろと調べると、こういうことです。

1 最初のキャサリン・オブ・ヴァロア(1401-1437) はフランス国王
  シャルル6世の王女。イギリス国王ヘンリー5世と結婚しイギリス
  王妃に。けれども二年後に未亡人になり、その後、王家に仕え
  る貴族オウエン・チューダーと再婚。政略結婚の後、本当に愛
  する男性と再婚したしあわせな人。

2 スペイン王女キャサリン・オブ・アラゴン(1485-1536) は、
  24歳のときにイギリス国王ヘンリー8世と結婚。もともとヘンリー
  の兄アーサーと結婚していたのが、彼の急死で弟の妃になる。
  王子を授けられないために強引に離婚され、ほぼ監禁状態の生
  涯。この王妃の後、次々に妃を変えたヘンリー8世の、
  いわば最初の犠牲者。

3 ヘンリー8世の5番目の妃の
  キャサリン・ハワード(1521-1542) は、結婚後の姦通を理由
  に処刑され、無実を訴える彼女の亡霊が、今でもハンプトン・コ
  ート宮殿の廊下に出るという。国王の気まぐれでひどい目に
  あった王妃で、同じ女性としてやりきれない思いを持たせる人。

4 ヘンリー8世最後の王妃となったキャサリン・パー
  (1512-1548) はやさしく博学な人。わがままで6人もの王妃
  を迎えたヘンリー8世を最後まで見守り、彼亡き後貴族と
  再婚し、幸せな人生を送る。女性を好きなように操った、
  あの許しがたい国王ヘンリー8世に尽くした良妻賢母型女性。

5 ヘンリー8世の3人のキャサリン王妃の後登場するのが、
  キャサリン・オブ・ブランガンザ(1638-1705) 。
  美人のポルトガルの王女で、
  チャルーズ2世と結婚。けれども熱心なカトリックだったために、
  イギリス国教による戴冠を拒否。
  紅茶の習慣をイギリスにもたらした貴重な人。
  国王亡き後故郷ポルトガルに戻り、そこで生涯を閉じた、
  自分をしっかり持っていた人。

こうした5人のキャサリンの後、6番目の王妃キャサリンとなるケイト。
民間人最初のイギリス王妃ということで、将来が楽しみ。
今からプリンセスとしてのオーラがあり、大人気のよう。確かに写真で見てもそれは伝わってきます。ウィリアムとの相思相愛が伝わる写真に、世界の平和が感じられ、今年は何となくいい年になりそう。