2016年2月25日

マリー・アントワネット 絵で辿る生涯 61

未亡人となった王妃は、
急激に老けていきました。
ルイ16世が処刑されると、王妃と子供たちを救出しようという動きが王党派の間で強まります。
タンプル塔の4階。
右下が王妃の部屋。
そのひとりはバッツ男爵。
処刑場に向うルイ16世を救おうと、沿道で群集に発起を呼びかけ、失敗したにもかかわらず、バッツ男爵はまたもや救出計画を立てたのでした。

彼はタンプル塔の監視長ミッショニーに目をつけます。様々な人から得た情報で、彼は買収しやすい人物だと思ったからです。

バッツ男爵から多額の金を受け取ったミッショニーは、王妃たちの脱出を手伝う提案を承諾します。
男爵が塔に入れるようにするために、監視人の制服を渡したのも、王妃たちが脱出の際に身につける、国民軍のマントーと帽子を準備したのも彼でした。

その後ミッショニーは、バッツ男爵から受け取った金を複数の監視人に握らせ、味方を増やします。
脱出は、6月21日夜中から22日朝にかけて行なうことも決まりました。

王妃は一日として
祈りを欠かしたことはありませんでした。
ところが、土壇場で計画は断念せざるを得なくなります。ミッショニーが王妃たちを脱出させようとしているという密告のメモを、熱心な共和党員の元靴屋シモンが、受け取ったのです。
このような通報は年中あって、特別驚くべきことではなかった。けれども、万が一を考え、シモンはタンプル塔に出向いたのです。

シモンの姿を見たミッショニーとバッツ男爵は、計画が発覚されたと解釈し、怪しまれないように、こっそりとその場を去るのがやっとでした。王妃たちの脱出はあっけなく失敗に終わります。

この他、王妃に傾倒しているジャルジェイも、王妃脱出計画を立てますが、彼の場合は王妃のみの救出だったので、子煩悩なマリー・アントワネットは頭からそれを断ります。

救出計画はどれも実現しないまま、タンプル塔での日々は流れていきます。