2016年3月27日

マリー・アントワネット 絵で辿る生涯 69


凜とした態度で裁判を受けるマリー・アントワネット。
裁判は翌日15日にも引き続き行なわれました。
裁判長エルマン。
このところ出血が続き、体が極度に弱っていた王妃でしたが、10時間を超える公判の最後まで、凜とした態度を崩すことはありませんでした。

マリー・アントワネットが裁判長エルマンから判決を言い渡されたのは、10月16日朝4時でした。
すでに覚悟を決めていた王妃は、死刑の判決を受けても、微動もしなければ、顔色を変えることも、ましてや叫び声をあげることもありませんでした。

憔悴しきったマリー・アントワネットは、沈黙を保ったまま牢屋に戻って行きます。暗く小さな牢屋。そこで彼女は残された最後の数時間を送ります。

処刑はその朝に執行されることになっていました。
フランス王妃の威厳を、裁判の最後まで保っていました。