2016年9月16日

感動的なレンブラント展

「光と影の画家」にふさわしい展覧会のポスターが
美術館の入り口近くに見られます。
17世紀のオランダを代表する画家レンブラントが手がけた珍しい作品を、ジャックマール=アンドレ美術館で観られます。

「光と影の巨匠」と呼ばれるレンブラントの宗教画は、様々な美術館に展示していますが、今回の展覧会では、親密な関係にあった人々を描いた作品が数点あり、それがとても貴重です。

例えば、レンブラントの父親のデッサン、母親のデッサン。小さな紙に描いているのに表情などが緻密で、その観察力とデッサン力は驚異的。

私が特に興味を抱いたのは、彼の最初の妻サスキアの肖像画、二番目の妻(実際には結婚していないといわれている) ヘンドリッキェの肖像画、息子ティトゥスの肖像画でした。

この3人のことを「ルーヴル美術館、女たちの肖像」に書くために資料を読み、まったく知らない人ではなかったので、肖像画を観て
「ああ、こういう顔だったのか」
文章だけで理解していた人物が、実際にこの世にいたのだという実感が湧き大いに感動しました。

ヘンドリッキェの肖像画はルーヴルにもありますが、今回は別の肖像画だし、息子ティトゥスの肖像画も初めての作品だったので、ひきつけられました。

ジャックマール=アンドレ美術館。
19世紀の大富豪の邸宅でした。
ここで優雅な生活を営んでいた夫妻は美術品コレクターで
レンブラントの作品も3点持っていました。
このほか、キリストをテーマにしたデッサンや絵も多数あります。 レンブラントが初期からずっと追っていたのは宗教画。小さいサイズの絵が多く、それ故に心打たれるものがあり、悲しみがより強く感じられるように思えました。

2016年9月16日~ 2017年 1月27日。
 レンブラント展の入場料は13ユーロ。