2015年11月20日

マリー・アントワネット 絵で辿る生涯 25

姉夫妻を訪問したマクシミリアン・フランツ大公


パステルブルーは
王妃お気に入りのカラー
マリア・テレジアの16番目の最後の子供、マクシミリアン・フランツ大公は、マリー・アントワネットの弟にあたり、年が近いために二人は仲良しで、共に遊び、共に育っていきました。
彼は大変温厚な性格で、ドイツ騎士団団長を務め、最後にケルン大司教になった人。

見聞を広げるためにフランスを訪れた彼は、ブルゴ伯爵という偽名を使用し、実情を把握するよう心がけ、成果をあげたようです。

姉が弟を迎えたのは、3つの館で形成されていたミュエット城。ブーローニュの森に近い地に建築されたその城は、ルイ15世もルイ16世も好み、度々滞在していました。マリー・アントワネットが結婚式当日の朝までいたのも、その城。結婚式のためにそこを早朝に離れ、ヴェルサイユ宮殿に向ったのです。

その後も度々滞在していたミュエット城は、革命で破壊され、家具調度品は売却され、土地もいくつかに分割されて売られ、すっかり姿を消しました。その後アンリ・ド・ロスチャイルドが18世紀風のシャトーを建築させ暮していましたが、後年、彼の子孫がOECDに売却。現在はその本部が置かれています。ミュエットはメトロの駅名として残っています。
当時のミュエット城